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緑化における苔の利用

投稿日:2017年11月07日

屋上緑化と壁面緑化について

苔の緑化について現段階での私たちの見解を記載します。


展示会での出店時にも何社かお話を頂きました。

「苔の緑化」ネットで検索をかけて頂くと実際に販売している会社さんがたくさんでてきます。

緑化に関しては大きく「屋上緑化」「壁面緑化」の二つがあげられます。

苔の栽培には土はいらず、建物への重量負担。施工での負担がないのがメリットとされています。

ここには私たちも同意見です。


まずは「屋上緑化」。

これは私たちも屋上での圃場栽培に成功しています。

しかし、屋上緑化の際の定義と求める目的により成功していると言えないのが現実です。

私たちの屋上栽培は、屋上に圃場をもっていった形をとります。

なのでケース栽培であり、フタをかけて栽培します。

これでは緑面が見えないため緑化義務を満たしていない事になるそうです。

では、フタをかけないで日照の必要なスナゴケの栽培は可能か?これは不明です。

実際にやっていないからですが、フタには遮光の役割だけでなく風よけの役割もあると考えています。

フタ掛けをしない栽培は屋上での風をもろにあび、栽培できるか不明です。

土に根をはらないコケにとって風は大敵です。成長をさまたげます。


つぎに「壁面緑化」です。

現時点で、私たちは壁面の緑化にコケ利用をする技術はもっていません。

添付の写真は新潟の店舗の看板に苔を使用している写真です。

新潟に行った際に北川さんとそんな看板を使ってる店があるらしいとの事で見に行きました。

不織布などに苔をネット状の物で縫い付ける形で壁面にはりつける。

よくある手法の壁面利用の方法だと思います。そして利用されるものはたいていスナゴケです。

しかし、これらも風と重力だと思われるのですが、写真の様にだんだん剥がれていってしまいます。

3年もすれば完全に苔が無くなってしまうと考えています。

また、スナゴケは水が無い状態だと葉を閉じてしまい黒茶っぽく見えてしまいます。

水を与えれば、つまり雨などが降れば葉はまた開き綺麗な緑になります。


苔の緑化には製品化されるには問題がまだまだたくさんあると考えています。

種類の選定・加工の技術ともに未開発であると思います。

私たちは、一般的に使われているスナゴケでは種類の選定という意味では適正は疑問です。

現状、スナゴケがよく用いられる理由は種類の特性をご存じでない。栽培がいたって簡単。この2点。


きちんと栽培できる苔の緑化にご興味・ご感心のある企業さんを私たちはお待ちしています。

私たちには栽培しかできません。加工や販売に関しては、技術がありません。

苔の製品開発には、苔の生育速度ゆえに数年の時間がかかってしまいます。

それをキチンと活かせる緑化をいつか実現したいですね。

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